大家族主義 2018 9 17 敬老の日 Respect for the Aged Day

 昔は、「大家族主義」が「福祉」の機能を持っていました。
しかし、「核家族」が増えるにしたがって、
行政には、福祉政策が求められるようになったのです。
 もちろん、人口構造が「ピラミッド型」のうちは、
行政も、気前よく福祉政策を推進していました。
 しかし、少子高齢化によって、
人口構造がひっくり返った時、
つまり、老人が多数派となり、若者が少数派になった時、どうなるか。
 私は、この問題を2005年から指摘してきました。
当時は、「構造改革」という言葉が流行っていました。
 それに対して、私は、
「日本のシステムは、人口構造がピラミッド型であることを前提として作られているが、
その人口構造がひっくり返った時に対応できるようにするのが、
本当の構造改革ではないか」と指摘しましたが、
結局、政治家たちは、政争に明け暮れて10年以上が経過しました。
これは、社会保障の「失われた10年」と言ってよいでしょう。
 大家族主義は、太古の昔から、人類の基本でした。
それを捨てて、核家族という「文明実験」を行った結果が、どうなるか。
いまだ見通せないと言えるでしょう。

人口ピラミッド 2005 5 3

書名 「人口ピラミッドがひっくり返るとき 高齢化社会の経済新ルール」
著者 ポール・ウォーレス 翻訳 高橋健次 出版社 相思社

 低迷する個人消費、低迷する株価、低迷する地価。
こうしたものは、バブル経済の崩壊が原因で、傷口さえ治れば、
つまり、過剰な設備、過剰な債務、過剰な雇用が改善されれば、
日本経済も、元に戻ると考えていませんか。
 しかし、三つの過剰と言われた「設備、債務、雇用」が改善しても、
日本経済は、さえない状態が続いています。
 バブル経済の崩壊という「外傷」に目を奪われていますが、
もっと根本的な問題が潜んでいませんか。
 それは、「人口ピラミッドがひっくり返る時」です。
日本経済も、日本の社会制度も、
人口構造がピラミッド型であることを前提として、
成り立っているはずです。
そのピラミッドが、ひっくり返る時、どうなるか。










































































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